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テスラ新型CHAdeMOアダプター(9万5,900円・130kW対応)は買うべきか?旧型を4年間で5回しか使わなかった私の結論

9万5,900円のCHAdeMOアダプターは高い?「家充電なし」ほど損をする理由と、元が取れる4タイプ テスラ

テスラからついに、最大130kW出力に対応した「新型CHAdeMO(チャデモ)アダプター」が税込95,900円(2027年1月発売予定)で登場しました。これまでの旧型アダプターが抱えていた「最大50kWまでしか出ない」「重くてかさばる」という弱点を克服し、出力が一気に約2.6倍へ引き上げられた待望のアップデートです。

ただ、「9万5,900円も出して新型アダプターを買うべきか?」と聞かれたら、2022年式 Model 3 RWDに4年間・5.5万km乗ってきた私の答えは明確です。「自宅に充電環境がある人なら、9万5,900円を出して買う必要はまったくありません。そして『自宅充電なし』で公共のCHAdeMOに頼ろうとしている人ほど、実は一番損をします」。

なぜそう言い切れるのか?私が納車時に手に入れた旧型CHAdeMOアダプターを「4年間・5.5万km走って、実際に使ったのはたった5回だけだった」というリアルな記録と、新型9万5,900円の損益分岐点の計算をもとに本音でお話しします。

まず整理:新型CHAdeMOアダプター(9万5,900円)で何が変わったのか?

日本の高速道路SA/PAや道の駅、日産ディーラー等に設置されている急速充電器は、日本独自の「CHAdeMO(チャデモ)規格」です。テスラ車は独自の充電ポート(NACS)を採用しているため、日本の公共急速充電器を使うには変換アダプターが必要になります。

今回発表された新型アダプターと、私が持っている旧型アダプター、そしてテスラ専用の「スーパーチャージャー(SC)」のスペックを比較すると、立ち位置がよく分かります。

比較項目 旧型CHAdeMOアダプター
(私が4年間所有)
新型CHAdeMOアダプター
(2027年1月発売)
テスラ スーパーチャージャー(SC)
(アダプター不要・直挿し)
購入価格(税込) 約60,000円〜(中古相場3〜5万円) 95,900円 0円(車両にそのまま挿せる)
最大充電出力 最大 50kW(125A上限) 最大 130kW(約2.6倍に向上) 最大 250kW(V3/V4ストール)
30分あたりの回復量目安 約20〜24kWh(約140〜160km分) 約40〜50kWh(※90kW〜150kW器使用時) 約35〜50kWh(15〜20分で実用十分)
使い勝手・認証 充電カードやスマホアプリの認証が必要 充電カードやスマホアプリの認証が必要 プラグを挿すだけ(自動認証・自動決済)

旧型アダプターの最大のストレスは、高速道路のSAにせっかく最新鋭の「90kW」や「150kW」の高出力CHAdeMO充電器が設置されていても、アダプター側が50kW(125A)で頭打ちになってしまい、宝の持ち腐れになることでした。新型(130kW対応)なら、高速SAの90kW・120kW器の性能をフルに引き出せるようになります。

【実録】私が4年間・5.5万km走ってCHAdeMOを「たった5回」しか使わなかった内訳

スペックだけ見れば新型はとても魅力的に見えます。しかし、ちょっと立ち止まって考えてみてください。私は2022年6月の納車から今日まで、日常の通勤・買い物から、家族5人での大阪〜青森往復2,400km(片道1,200km)の長距離旅行、信州や北陸へのドライブまで55,000km以上を走ってきました。

その4年間で、トランクの床下に積んであるCHAdeMOアダプターを引っ張り出して実際に充電した回数は、数えてみると合計たったの5回でした。その5回の具体的な場面をすべて書き出してみます。

  1. 1回目(納車直後の2022年夏):「ちゃんとアダプターが使えるか試してみたい」という興味本位で、近所の商業施設の充電器でテスト充電した1回。
  2. 2回目(2022年秋の山間部ドライブ):当時はまだスーパーチャージャーが近くになかった山間部の観光地へ行った際、現地の道の駅でトイレ休憩ついでに20分だけ継ぎ足した1回。
  3. 3回目(2023年ゴールデンウィーク):連休の渋滞で目的地のスーパーチャージャーが一時的に満車になっていたため、待ち時間を嫌って手前の高速PAのCHAdeMOを使った1回。
  4. 4回目(2023年冬の雪道ドライブ):氷点下の悪天候で予想以上に電費が落ち、念のため安心マージンを確保しようと高速SAで15分だけ足した1回。
  5. 5回目(2024年の地方旅行):宿泊した旅館のすぐ近くに無料の自治体CHAdeMOスポットがあり、せっかくなので使ってみた1回。

しかも、2025年〜2026年の直近2年間に限って言えば、利用回数は「0回」です。なぜ使わなくなったのか?理由はシンプルで、私が乗り始めた頃には全国で100箇所未満だったテスラのスーパーチャージャーが、2026年10月現在では全国156箇所・768基まで爆発的に増え、主要高速道路のインターチェンジ付近や商業施設のどこにでも250kWのスーパーチャージャーがある状態になったからです。

実際に高速SAでCHAdeMOを使って味わった「2つのストレス」

さらに、たまに出先でCHAdeMOを使ったときに私が感じたリアルな不満が2つあります。

1つ目は「認証と接続の手間」です。スーパーチャージャーなら車を停めてケーブルを挿すだけで3秒で充電が始まります。ところがCHAdeMOは、トランクから重たいアダプターを出して車体と太いケーブルの間にガチャンと連結し、充電器の画面を操作してビジター認証(クレジットカード入力やQRコード読み取り、充電カードのかざし)をするだけで雨の日や寒い日は手が悴みます。

2つ目は「充電料金の高さと、出力制限のガチャ」です。高速SAの複数口CHAdeMO充電器では、隣のレーンに別のEVが後から挿さった瞬間にアンペア数が半分に制限され、50kWどころか20kW台まで出力が落ち込んでしまったことがありました。「高いビジター料金を払っているのに、30分待っても10kWhちょっとしか入らない…」というあの徒労感を味わって以来、私は長距離移動では100%スーパーチャージャーだけを使うようになりました。

なぜ「自宅充電なし」の人ほど9万5,900円のアダプターで損をするのか?

ここでよく、「自宅に充電器がないマンション暮らしだから、新型CHAdeMOアダプター(9万5,900円)を買って近所の日産や商業施設で充電すればいいよね?」と考える方がいます。しかし、数字で計算するとこれが一番危険な罠であることが分かります。

9万5,900円の元を取るには何回充電が必要か?

まず、アダプター本体代の95,900円という金額は、スーパーチャージャーの充電料金(1kWhあたり約60〜75円前後)に換算すると約1,300〜1,500kWh分(Model 3の実走距離で約9,000km〜10,000km分!)の電気代に相当します。

しかも、公共のCHAdeMO充電器を日常的に使おうとすると、e-Mobility Power(旧NCS)系の充電カード月額基本料金(月4,000円〜5,000円前後)+分単位の従量料金がかかるか、あるいは割高なビジター料金(30分で1,650円〜2,500円前後)を毎回払うことになります。これはガソリン車の燃料代と比べてもまったく安くなりません。

もし自宅充電なしでテスラに乗るのであれば、9万5,900円を出してCHAdeMOアダプターを買うよりも、「最初からアダプターは買わずに、その9万5,900円をすべて近隣のテスラ スーパーチャージャーでの充電代に充てる」方が、充電速度(最大250kW)も速く、プラグを挿すだけで済み、お財布的にも圧倒的に得をします。

それでも新型CHAdeMOアダプター(9万5,900円)を買う価値がある「4つのタイプ」

では、新型の130kW対応CHAdeMOアダプターは誰にとっても不要なのかというと、そうではありません。私の4年間の経験から見て、以下の4つの条件に当てはまる方にとっては、9万5,900円を投資する価値が十分にあります。

  1. 北海道・東北日本海側・紀伊半島南部・四国南部・九州の一部など、スーパーチャージャー空白地帯を頻繁に走る人:
    SCから50km以上離れたエリアへ毎月のように仕事や帰省で行く方にとって、道の駅の90kW級CHAdeMOで一気に回復できる130kW対応アダプターは最強の武器になります。
  2. 高速道路を「絶対に途中退出したくない」タイムパフォーマンス最優先の人:
    日本のスーパーチャージャーは高速ICを一度降りたすぐ横にあるケースが多いです。「ETC長距離割引が切れても、ICを降りる10分すら惜しい。高速SA内の90kW〜150kW器でトイレ休憩の15分間で一気に継ぎ足したい」という方には、旧型(50kW上限)から新型(130kW)への進化は劇的です。(※高速を降りてSCに寄るのとSA内で充電するのの総額比較は、私が作った EV充電ルート・高速コスト比較シミュレーター で1円単位で計算できます)。
  3. 会社や自治体、よく行く商業施設に「無料または格安の高出力CHAdeMO」がある人:
    福利厚生や施設優待でタダ同然で使えるCHAdeMOがあるなら、約40〜50回の充電で9万5,900円の元が取れます。
  4. 真冬の豪雪地帯へスキー・スノーボードに毎週通う人:
    大雪による高速通行止めなどの緊急時に、ルート上のどの充電器(CHAdeMO)でも高出力で使えるという「保険」に9万5,900円を払える方。

まとめ:納車前に慌てて買うな!まずは「アダプターなし」で3ヶ月走ってみよう

2022年の納車前の私に声をかけられるなら、「航続距離が不安だからといって、納車前に慌てて高価なCHAdeMOアダプターを買う必要はないよ」と伝えたいです。

私自身、最初は「アダプターがないと遠出で電欠するんじゃないか」と怖くて用意しましたが、実際にModel 3で4年間・5.5万km走ってみると、自宅の200Vコンセントとテスラのスーパーチャージャー網だけで日本のどこへでも(青森まで片道1,200kmでも!)全く不自由なく行けてしまいました。

9万5,900円は決して安い買い物ではありません。これからテスラを納車される方は、まず「アダプターなし(スーパーチャージャーのみ)」で3ヶ月間〜半年ほど自分の行動範囲を走ってみてください。その上で「やっぱり自分のよく行くルートでは高速SAの90kW器を使いたい!」と明確に感じたときに初めて、新型130kWアダプターを注文しても絶対に遅くありません。

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この記事を書いた人
tes-kame(テスカメ)|現役テスラModel 3オーナー・ITエンジニア

2022年式 Tesla Model 3 RWD(LFPバッテリー)を新車購入し、4年間で実走55,000km超を走破。妻と子ども3人の5人家族でチャイルドシート3台運用や大阪〜青森1,200kmロングドライブを実践。国家資格 応用情報技術者(AP)・ソフトウェア開発歴10年以上の知見を活かし、CANバス実測データ解析と日本向けEV計算シミュレーター(app.tes-lucky.com)を独自開発・公開中。

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